祈るだけではなく、神々自らが立ち上がり戦う姿を表現した千手観音ダンス「神鳴」(かみなり)は、見れば明日行動する勇気が湧いてくる力強い作品です。
千手観音とは、千の手と千の眼によって悩み苦しむ人々を見つけては手を差し伸べる、大いなる慈悲を表現する菩薩だそうです。
つまり神ではなく仏ですが「千手観音ダンス」をスタイルとして捉え、私の得意とするWACKダンス(Hiphopのジャンル/Punking)と組み合わせることで日本人女性による完全オリジナルの千手観音ダンスが誕生しました。
自らの行動により現状を変えていく強い女性たち
私は無宗教ですが、この作品に出演するダンサーたちは、あらゆる国のいろんな神様をイメージしています。
世界では宗教の違いや、人種の違いなどで紛争が絶えませんが、ひとりでは大きすぎて手に負えない目標も、みんなで力を合わせれば達成することができると信じています。
たったひとりでは千手観音のようなスーパーパワーを持っていなくても、みんなのパワーを集結させれば千手観音ダンスのように新しい価値を創造できるのです。
孤独と葛藤を超えて生み出した千手観音ダンス
私自身、LEGEND TOKYOという日本最大の振付師コンテストに挑むプレッシャーと孤独、様々な葛藤の中この作品を生み出しました。
なぜなら、千手観音ダンスの振付師である私自身が「自ら行動することで現実は変えられる」ことを証明しなければ、この作品は成り立たないと思ったからです。
「言っていることと、やっている事を同じにする」ことは私にとって大切です。
東北大震災後に立ち上がる人々の中に見たものすごいエネルギーを、どうにか作品にできないか、ともがきました。
今までハッピー全開な作品ばかり作っている印象が強かった私を知っている生徒たちは、私の今までとは違う真剣さに驚いた様子でした。
成長には痛みを伴います。一番大きい痛みは、周りの反応です。
私だけが大きなビジョンが見えていても、まだ完成もしていない、評価もされていない私自身を信じてついてくるというのは生徒たちにとっても大きなチャレンジだったと思います。
これ本当に大丈夫?みんな心配しているのではないか?そんな不安に押しつぶされそうになった時は、得意の鈍感力を発揮。
新しい自分に出会うために、勇気を振り絞って可能性の海に飛び込みました。
不安と葛藤の約一ヶ月の練習期間中、みんなが助けてくれた
ダンサーたちは自ら作品を理解し、さらに良い作品にするには何をしたらよいか、自分たちで考えて行動してくれました。
私が何も指示をしなくとも千手観音ダンスの精度を上げるためにミリ単位の調整や練習を行い、想像する遥か上の作品が完成しました。
「自ら行動することで現実は変えられる」
あなたも、私も、ひとりひとりが大きな可能性のかたまりです。
千手観音ダンスのように、みんなで協力して大きな価値を創造していきましょう。
人生は、実験だ!
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